事例紹介導入企業から成功の声

NTT西日本(西日本電信電話株式会社)

デジタル時代に求められるビジネスデザイン力を一気通貫した採用プロセスで可視化 NTT西日本(西日本電信電話株式会社) 総務人事部 人事第一部門 採用・一般人事担当 課長 平岡直樹様・本間啓一様

時代の変化と共に事業を変革させながら通信・インフラの枠を超えて社会に価値を提供し続けてきたNTT西日本。採用においても、新たに「ビジネスデザインコース」が発足し、課題発見力・解決力を備えた人材を発掘すべく「デザイン思考テスト」を導入。 本取組みを通じてどのような成果があったのか、プロジェクトをリードしたNTT西日本平岡様、本間様にお話をお伺いしました。

プロジェクト概要Outline
実施内容
主としてビジネスデザインコース採用の強化施策として「デザイン思考フェス2020」を活用した母集団形成及び、デザイン思考テスト・デザイン思考ワークショップによる選考を実施
実施期間
2020年10月〜2021年2月
実施背景Background

VUCA時代といわれる社会において一層業種・業態の変革が求められる中、2年前に新設した「ビジネスデザインコース」が求める人物像への効率的なアプローチとして導入

実施結果Action

・デザイン思考を取り入れた新しい採用広報施策と選考プロセスの構築により、840名のエントリーを獲得、最終的に5名の学生にオファーを出すことができた ・従来発掘しにくかった課題発見力・共創型解決力を持った学生に再現性を持ってアプローチするための材料を獲得、採用工数を削減

DX時代にビジネス変革をリードする人材の早期発掘に向け、デザイン思考テストを導入

ー今回デザイン思考テストを導入された際の課題感を教えてください。

私たちNTT西日本は、一般的には通信・インフラの企業として広く認知されていますが、これまで時代の変化にあわせ事業領域を変革と共に歩んできました。事業領域の変化とは、時代をリードする通信基盤を発展させつつ、地方創生を掲げる地域自治体や民間企業へ課題解型の提案及び展開です。お客様が利用している従来システムの更新提案・提供に留まらず、今後はお客様が保有するデータやアセットに新たな価値を見出し、我々がお客様の顧客のニーズを捉え、多角的分析に基づき新たなビジネスモデルをお客様と共に創造していく「共創型」ビジネスの展開が重要だと思っております。この変革期において、我々、採用担当も既存のやり方に捉われず新しい発想が出来る共創型の学生との出会いを強く求めていました。 その一つの方法として、2年前に「ビジネスデザインコース」を発足、より対象にあった学生を発掘するためにVISITS Technologies社にお声がけし、デザイン思考を取り入れた採用施策をご提案いただきました。

※「ビジネスデザインコース」は各分野におけるビジネス開発部門で『0→1』の業務に従事していただくキャリアを期待する人材を採用するためのコース

ー具体的にどのように実施されたのですか?

NTT西日本の考えに共感いただける学生の皆さんと出会い採用に繋ぐため、採用広報から選考まで一貫したプロセスを設計することを意識し実行しました。デザイン思考をテーマに各企業が自社の新しい価値創造ストーリーを話す「デザイン思考フェス2020」に参画すると共に、新しい価値創造に関心のある学生向けに「DRIVE」という事業アイデア創造のワークショップを設計しました。エントリー者全員に対して「デザイン思考テスト」を実施し、このスコアをベースに上位の方をワークショップに招待、ワークショップにて特に優秀な方にその先の選考に進んでいただく流れです。ワークショップには実際にNTT西日本においてビジネス変革に携わっている現場社員にも協力いただき、非常に内容の濃いものにすることができました。

ー実施した結果はいかがでしたか?

デザイン思考を取り入れた新しい採用広報施策と選考プロセスの構築により、ビジネスデザインコースの採用を強化することに繋がりました。約840名のエントリーから、デザイン思考テストの上位者約40名にインターンシップに参加いただき、約半数の17名に面接に進んでいただきました。結果その中から5名にオファーを出すことができ、ファーストトライの成果としては非常に優秀な学生に多くお会いできたと満足しています。ワークショップの中で「このデータをこうつかったらどうか?」と未来軸で考えるなど、物事に付加価値をつける思考をしている方が印象的でした。今年はワークショップの実施回数を増やし、より志の高い学生の皆さんにお会いしていきたいと思っています。

ー通常の採用プロセスと比べてどういった違いがありましたか?

母集団形成の観点では「デザイン思考フェス」から上位学生を招待することで通常とは違うコミュニティにアプローチすることが出来たと感じております。また選考プロセスの観点では、従来のインターンシップでは1次、2次と複数のフェーズで学生の皆さんを選抜してくため、一定時間がかかっていたことも事実でした。しかし今回は、デザイン思考テストを導入することで、従来型の適性検査に加え、「課題発見力・解決力」を測る定量的なデータと、採用面談による人間性など定性的な部分の両面をもって、より我々の考えに共感いただける学生の皆さんとの出会いを実現できたと考えております。

ー一連の採用プロセスを終えて一言お願いいたします。

今回、この事業アイデア創造ワークショップをはじめとした一気通貫した採用プロセスは、単に「新規ビジネス創出」という観点に留まらず、様々な観点で価値の新結合を行い共創する力が今後不可欠だという考えから出発しました。具体的には、SIerとして良いシステムを提供するだけではなく、お客様のデータや既存のアセットに新たな価値を見出し、お客様の顧客のニーズと結び付けていく「新結合」を実現展開し、共創していくビジネス変革(ビジネストランスフォーション(BX))を共に推進できる人材との出会いを期待しています。我々もこういった新たな形のインターンシップ等をデザイン、展開し、メッセージを発信することで、共感していただける学生の皆さんを今後さらに増やしていきたいと思っています。

ー今後採用を通じて、御社が目指す方向性教えてください。

社会全体でDX(デジタルトランスフォーメーション)が進む中で、真の顧客課題に着目したマーケットインの考え方が重要になってきています。これまでは課題解決ができる人材が良いとされていましたが、これからは共感から真の課題を発見し、価値を結合しながら解決する共創力のある人材こそが、未来をデザインしていけると考えています。世の中の課題は無限大であり、その解決アプローチも価値と価値を組み合わせることで無限大だと感じています。我々NTT西日本はその解決アプローチを具現化するためにQuintbridge(https://www.quintbridge.jp/)という施設を来年オープンさせます。ここを新たな価値創造の場と位置付けて、スタートアップ企業などを誘致し、NTT西日本と一緒に「社会的使命、社会的責任」という主要素をかけ合わせ、新たな価値(バリュー)の創造をしていきたいと考えています。

【新卒事例集】優秀な人材を見極めるための新しい採用手法

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