新たな評価軸の導入で「新ビジネス創造コース」に参加する優秀な人財を発掘

ー 今回、デザイン思考テストを導入されるにあたって存在していた課題感を教えてください。

採用グループ全体としても、コロナ禍で直接お会いせずに学生さんの適性を判断することは困難であるという共通見解がありました。特に「新ビジネス創造コース」においては、今まで関西電力にいなかった人財を見つけ出すことを目指しつつ、これまでと同じ選考を続けていては求める人財に出会うことはできないと考えていました。具体的には、「創造的思考力」など新規事業創出に必要な力を兼ね備えた人財を求め、一般的なテストでは推し測ることのできない観点で学生さんを確認しようとしているにも関わらず、納得のいくツールを導入できずにいました。さらに、当コースの採用チームも少人数で運用しており、マンパワーだけでは学生さん一人ひとりの人となりを確認することが非常に難しい状況でした。

ー 具体的に、どのような形で実施されたのですか？

エントリーいただいた新規事業に興味のある学生さん約200名に向けて、インターンシップ時の選考ツールとして使用しました。インターンシップ中の活躍を見る際にも、採用担当者が「デザイン思考テスト」のスコアを参考にするシーンがありました。従来と比較して、「入社後にどのような活躍をしてくれるのか」という点を、「創造的思考力」を推し測る本テストの結果をベースに、より具体的にイメージすることができた点がとても良かったです。こうしてデザイン思考テストを活用しながら、多様性に富んだたくさんの優秀な人財と巡り会うことができました。

ー 実施した結果はいかがでしたか？

デザイン思考テストのスコアと、実際にグループワーク等に参加するなかで垣間見える創造的思考力との間には、相関性があるように感じました。これまでは創造的思考力をはじめとした要素を、採用者各々の視点で確認していましたが、デザイン思考テストの結果をもって学生さんと接することで想い描いていた候補者と出会う手助けになったと考えています。

ー 接点を持った学生の方々に、何か特徴は見受けられましたか。

今回ご応募いただいた学生さんも、新たな事業を進めることに興味があり、貪欲に学習しながら事業創出を楽しめることはもちろん、何事も最後までやり遂げる熱量の高い方ばかりでした。また、グループワークのシーンでは、新しい切り口から解決策を見出す場面も見られ、もしも入社いただけた際には、関西電力の新規ビジネス創出の取組みと上手くマッチするのではないかと考えています。

ー 導入１年目とのことですが、どのような点についてメリットを感じましたか。

一点目は、学生さんへのPRの観点です。「こんな新しい観点が必要だったんだ」「今後の参考にしたいので、スコア結果を教えて欲しい」といった問い合わせいただくこともあり、インターンシップ参加前の段階から当社の印象が変わったのではないかと思います。二点目は、従来と異なる指標を加えたことにより、今まで選考過程において見逃していた方とも出会うことができたことです。また、新ビジネス創造コースの人財の評価を社内に説明する一つの材料として、クリエイティビティに関する指標が定量的に示されていることはメリットであると感じます。

ー 今後デザイン思考テストに期待することは何ですか？

例えば分析表のような形で、スコアの内訳について詳細に理由づけされて閲覧できるようになるなど、「具体的にどのような能力が高いのか、その能力が高いとどのような力を発揮していただけるのか」より深く学生さんのスコアを理解できるような仕掛けがあると嬉しいです。今後も本テストを通して、デザイン思考力や創造力の高い人財に出会うことができればと考えています。