UC Berkeley・スタージャセンター
夏季起業家育成プログラムで受講者の学習効果を「デザイン思考テスト」で定量評価Ken Singer, Managing Director and Chief Learning Officer, Sutardja Center for Entrepreneurship and Technology, UC Berkeley.
従来は計測困難であった創造力をデザイン思考テストを用いて定量的に計測したことにより、UCバークレー・スタージャセンター（SCET）の夏季起業家育成プログラによるデザイン思考の学習効果を、精度高く確認することができた。
プロジェクト概要Outline
- 実施内容
- UCバークレー・スタージャセンター*（Sutardja Center for Entrepreneurship and Technology、通称：SCET）の２ヶ月間の起業家育成プログラムにおいて、参加する受講生のデザイン思考力の学習効果を計測するためにプログラム実施前後で「デザイン思考テスト」を実施。2回の実施においてスコアの上昇が認められた。
- 実施期間
- 2021年6月〜7月
実施背景Background
プログラム効果を定量的に把握するためにデザイン思考テストの導入を決定。
実施結果Action
受検者（プログラム参加者32名）のデザイン思考スコアがプログラム実施後に平均で約7％上昇し、同プログラムの受講者の学習効果が確認できた。 *UCバークレー・スタージャセンター（Sutardja Center for Entrepreneurship and Technology、通称：SCET）は、米国におけるテクノロジー起業家教育の主要なセンターの1つであり、起業家精神とイノベーションのトピックに関する40以上のコースを展開。加えて、夏季には主にカリフォルニア大学バークレー校の学部生と大学院生を対象とした、2ヶ月の集中的な独自の起業家精神プログラムを後援する。このプログラムは、起業家精神とデザイン思考力の開発に特に重点を置き、起業家になるための第一歩を踏み出すために必要なスキルの育成を行っている。
イノベーションとアントレプレナーシップに必要な力を定量的に確認することが出来た
―UCバークレー・スタージャセンターの起業家育成プログラム効果を可視化
同プログラムは、主にUCバークレーの大学生や大学院生を対象とした2か月程度の起業家育成を目的とした集中カリキュラムです。起業家としてのマインドセットやデザイン思考を身に着けることによって、起業家としての第一歩を踏み出すスキルを教授する内容となっています。今回、同プログラムの主催者のKen Singer 氏が、参加する学生が2か月間でどれだけ自分の能力が伸びたかをデザイン思考テストによって見せることによって、学習効果が増すのではないかと考え、約２カ月のプログラム開始時と終了時に、参加者にデザイン思考テストを受検してもらい、スコアの変化を確認することになりました。
―プログラム実施前後で平均スコアが7%上昇、スコア上位者の割合が56%増加
参加者32名のスコア変化を確認すると、顕著な違いを見ることができました。受検者全体ではデザイン思考スコアが平均7%上昇したほか、上位スコア者の割合がプログラム開始時は25.7%だったのに対し、終了時は40.1%となりました。またアイデア創出数は平均20％増加しました。終了時に上位だった学生の中には、アイデア数が2倍に伸びた受検者もいれば、アイデア数はわずかに減ったにもかかわらずアイデアの質が向上したためにスコアが伸びた受検者も含まれていました。
―UCバークレーマネージングディレクターKen Singer氏からのコメント
イノベーションとアントレプレナーシップへの入門としてデザイン思考を学ぶ学部生と大学院生の能力を定量的に把握し、ベンチマークを見出すため、カリキュラムの中でデザイン思考テストを導入しました。VISITSのデザイン思考テストはそのデザインがユニークであり、デザイン思考の原則を体得し、自分のものにすることが出来た学生の成長を定量的にフィードバックするために非常に有用であることが分かりました。
