東急不動産株式会社
テクノロジーと人の目を組み合わせたデザイン選考で 過去出会えなかった創造性の高い人材を発掘東急不動産株式会社人事部人材開発G 松原萌 様 外海航太郎 様
2019年8月、自社のインターン選考を兼ねた新しい取組としてデザイン選考を実施。結果、プロジェクトを行った東急 不動産株式会社人事部人材開発グループ(兼東急不動産ホールディングス株式会社グループ人事部人材開発グループ) 松原萌様、外海航太郎様、青山彩香様にお話を伺いました。
プロジェクト概要Outline
- 実施内容
- インターンシップ選考において創造性の高い学生の選考を志向した ideagram(※)導入およびデザイン思考ワークショップを実施 ※ideagramはデザイン思考テストと同様の技術を搭載し、各社毎にハイレベルなカスタマイズが可能な関連プロダクトです
- 実施期間
- 2019年8月~9月
実施背景Background
2019年8月~9月、自社のインターンシップ選考時に今までリーチできなかった 人材を発掘するため、創造性を可視化するideagramならびにデザイン思考ワークショップを導入。
実施結果Action
・選考合格学生のうち11名が秋季インターン参加者として選定された ・通常不動産業界をターゲットにしていない層の学生にリーチができた
ー今回なぜこのような取組みに挑戦されたのですか?
ディベロッパーは「街を作る」だけではなく、そこに集まる人々の生活やライフスタイルをデザインしているため、世の中の動きに常にアンテナを張りキャッチアップできる人材が活躍できると考えています。加えて、テクノロジーの進化により未知の市場やビジネスが登場する激動の時代において、先を見通した新たな価値創造人材として創造力(ニーズ発見力、ソリューション構築力)が高い人材を定量的に可視化する必要性を感じていました。
ーデザイン選考はどういった点を解決できると思われたのですか?
創造力の高い人材が必要な反面、面接を中心とした従来の採用手法では面接官の属人的・主観的な評価に頼ることもあり、正しく見極めることができるのか疑問がありました。そういった時に、ideagramではオンラインの一斉受検を通じて定量的にその人の持つ創造力をスコアリングすることができるため、従来の選考手法では対象とならない可能性があった人材を適切に評価できました。一人一人の素質を定量化した後の実地のワークショップ内では、学生の「周囲を巻き込む力」「発信力」「柔軟性(素直さ)」等を見ることができたので良かったです。
ー具体的にはどのような手法で実施したのでしょうか?
まずは自社採用ページ等で募った就職活動生を対象に、約400名の方に受検をいただき、セッションを通じて合計1000程のアイデアが出ましたが、参加者が創出したアイデアの質と量に応じ、個人の創造力スコアが算出されます。純粋にそのスコアのみを参照し、上位34名にデザイン思考のワークショップに来てもらい、社員を交えてワークを実施して頂きました。
ー実際に実施した結果はいかがでしたか?
選考合格者の中から特に優秀と感じた11名を次のインターンにお呼びしました。ideagramのスコア上位の学生は、学習意欲、視点の面白さ、発言力、発言量といった点で全体的にレベルが高く優秀な方が多いという印象でした。当初、個性が強すぎてディスカッションがうまくいかなかったら・・・という懸念もありましたが、相手の意見を柔軟に受け入れられる方が多く、全体的にコミュニケーション力が高かったと思います。通常と違う選考手法を実施することにより、今までお会いできなかったレベルの高い学生さんに集まって頂けた点がよかったです。中には「元々不動産業界は見ていなかったけれどこういう採用手法を取り入れていたから興味を持った」と、この取り組みをきっかけにお会い出来た学生さんもいました。選考の観点以外に、このワークショップを通じ参加した方にに「学び」という観点で良質な体験を提供できたことも良かったです。
ーideagramに今後期待することなどがあればぜひお聞かせください。
実施を通じて、今までお会いできなかった意欲の高い人材を正しく効率的に見極めるという点でideagramには手応えを感じました。今後様々な人材データの蓄積がされる中ideagram高スコアの人材と高パフォーマンス人材との相関等様々な角度から分析ができると面白いと思いました。また、今回参加した社員からも好評だったため、研修や育成のプログラムの要素としても導入を検討しています。
ー最後に、これからの御社の事業成長に向けどういった採用を目指していますか。
豊かな時代になればなるほど世の中の当たり前を疑う視点や、常にアンテナをはり、課題・解決策を発見する能力が大切だと考えます。従来の面接を中心とした選考では見抜けない個人の素質をideagramであぶり出した上で、その学生が持っている「人」としての魅力を発見して人材を採用し育てていきたいと思います。