変化する時代において既存の枠にとらわれずビジネスを創造出来る人材を「デザイン思考テスト」で発掘

ー今回デザイン思考テストを導入された際の課題感を教えてください。

当社は、2019年4月にTBSグループの再編で子会社7社が合併しスタートした会社で、新卒採用は2年目、新卒採用そのものをどうするか検討している段階でした。そのような中で、技術の進歩、グローバル化が進み、当たり前が当たり前でなくなっている現代において、従来型の採用に捉われない手法が必要なのではないかという課題感がありました。具体的には、AIが進化し効率化が進む中で、既存の枠を超えて自ら課題を考えてビジネスに繋げられる創造性の豊かな人材を求めていました。一方で、提出物や面接を中心とした従来の選考では、学歴、ITスキル、基本的な考え方、行動パターン等を見ることは一定程度出来ているものの、新しいビジネスを生み出す発想力や構想力を見ることは難しいと考えていました。そのようなタイミングで「共感から課題発見し、解決策を導き出す力」を測る事が出来る「デザイン思考テスト」に出会い、可能性を感じました。

ー導入に至るまでにどのような意思決定プロセスがありましたか？

このアセスメントを知った当初は、今までにないものだったためスコアの信憑性に懸念があり、まずは役員を含む関係者でお試し受検をしました。その結果、自分自身の創造スコアと評価スコアのバランスが自己評価と一致していたことから一定の納得感を感じたことと、事前対策がしづらく本来の能力を見られるという感触があったため、導入を決定しました。また、実際に受検をした体験から、このアセスメントで高いスコアを出せる学生にはぜひ会ってみたいと思うに至りました。

ー実施した結果はいかがでしたか？

今回、能力を多角的に見る追加の評価指標として、エントリーした学生全員にデザイン思考テストを受検いただき、スコアを参考にしながら面接を実施したのですが、深掘りした質問をすると、スコアが高い方からは非常に興味深い回答が返ってきました。通常の面接は受け応え等きちんと対策をされている方が多いため、ポテンシャルの高い学生さんの魅力を見逃すことなく引き出すためにも有用だったと考えています。また、デザイン思考テストの上位スコアの学生の中には、過去に採用実績がなかったタイプでしたが、今の自社の環境や今後の方向性と一致し高評価で採用に至った方もいました。

ー今後デザイン思考テストに期待することは何ですか？

まずは、実際にデザイン思考テストのスコア上位の方の入社後のパフォーマンスに期待をしています。その上で、仕事を通じ成長を実感出来るよう、入社1年後等のタイミングで定点的に力を測定するアセスメントとしてもデザイン思考テストに期待しています。また、社員にも必要な能力だと考えていますので、採用以外での活用についても検討していきたいと考えています。

ー全体を通じての感想を教えてください。

アメリカでは数十年前から一般的であったと言われる「デザイン思考」ですが、日本においてはまだあまり知られていません。今回、デザイン思考テストの導入にあたり、様々な関係者に話を出来たことでこの思考法を社内に訴求出来たことと、人事が目指している方向性を伝えることが出来、まずは一歩踏み出すことができて非常に良かったと思っています。

ー人事を通じて目指したい世界を教えてください。

7つの会社が集まって出来た会社なので、新しいものが良い意味で触発され合っている非常に魅力的な環境だと思っています。若い時から責任のある仕事が任せられる文化もあります。人の良いところに注目し、多様性をおもしろがれる組織を通じて、変化の激しい社会でTBSグロウディアならではの新しい価値を発信し続けていきたいと考えています。